CROATIA BUSINESS CENTRE PLITVICEPLITVICEPLITVICEPLITVICE
 
クロアチアビジネスセンターお勧めの宿シリーズ その1 〜 ペンション ヴィラ・ムキニャ (VILLA MUKINJA)
 
住所:47 Mukinje, 53231 Plitvicka Jezera
電話/FAX:+385-1-6521-857
         :+385-53-774-058
電子メール :info@plitvice-lakes.com
ホームページ:http://www.plitvice-lakes.com/
 
 
ユネスコ世界自然遺産の名高い景勝地 “プリトヴィツェ湖”国立公園内の小村ムキニャに、ヴィラ・ムキニャという民宿がある。この村は、公園中心部の公園入口No.2 まで1km足らずなので徒歩10-15分ほど、公園関係者の住宅、商店、医院、小学校やいくつかのペンションが集っている。

この民宿は1978年から営業しており、部屋数が6、ベッド数は18。建物は質素な作りだが、各室にシャワーがついていて、この界隈の民宿にしては珍しく夕食つきなので、宿泊者は重宝している。オーナーのヴラド・ジェリチさんは1952年生まれ、ザグレブ大学で経済を修めたが、先祖代々のこの地方とプリトヴィツェ湖を熱愛するあまり、現在の土地を買い取り、ペンションを立ち上げた企業家である。旧ユーゴスラヴィア時代は社会主義体制だったが、このような小規模な個人経営は許されていたのだ。

料理に注ぐヴラドさんの情熱は年季が入っている。クリーンな地元の食材をさまざまに調理して食卓に出し、宿泊客に喜んでもらうのが生き甲斐だと言い切り、自分はこの地方で最高のシェフだと自負している。食材の買い付けから調理をすべて自分一人でこなしており、宿泊者がチェックインするときに夕食の主食材の希望をできるだけ聞きとり、各自の好みに極力応えるように努めている。肉、鳥、魚などと希望を聞くと、彼はほとんどの場合、自分で運転して近隣の産元農家まで出かけ、そこで食材を直接買う。彼の拘りは、食材はできるだけ地元のもの、しかも冷蔵庫を経ない新鮮なものだ。いずれの産元も品質・安全についての国家承認をとっているという。この辺り一帯はリカ地方と言い、きれいな大自然の環境の中、畜産農家とマスなどの養魚場が沢山あり、すべて長年の仲間である。果実・野菜・香草・蜂蜜・チーズ・ジャムなど、汚染されていない環境下で採れる新鮮な旬の食材が食卓を飾る。これらも全て仲間たちの自家製を極力使うようにしている。リキュールやワインも基本的にはクロアチア産の伝統銘柄を取り揃えている。

一階の食堂は約60平方メートルとこじんまりだが、ヴラドさんが気合を入れて設計したしゃれた空間であり、そのオープン・キチンで彼の用意する素朴な料理をゆったりと楽しむ。時に応じて地元愛好者の歌や演奏や踊りが披露される。また、壁面のスクリーンにプリトヴィツェ湖を紹介する映像を必ず放映することにしており、宿泊者は夕食の後、これを視聴して散策だけでは得られない情報を得ることができる。館内廊下の壁面は、湖を描いた各国の画家たちの絵画の小展覧場になっている。

また、ヴラドさんは、この地域のヌシなので、散策路、動植物、各種スポーツ、レクレーションなどの質問や相談全般に的確な意見を与えてくれ、紹介もしてくれる。オフシーズンで手が空けばヴラドさんか、一人息子のティホミル君が案内をしてくれることもある。ティホミル君はザグレブ経営大学・観光学部の学生で、大学の休暇中はここで父親を手伝う好青年である。
ヴラドさんの母マーラさんも息子の仕事を静かに支えており、館内の清潔でこざっぱりした雰囲気は、このマーラさんに負うところが大きい。ヤスナ夫人は、プリトヴィツェ湖を国立公園として現在の姿に整備した元勲ヨシプ・モヴチャン氏の一人娘で、80歳を過ぎてなお元気に国立公園のことにあれこれ気を配る父上と母上を支えながら、ヴィラの手伝いに励んでいる。

一階にはフィンランド製のサウナも設けてあるので、散策後のひと時、さっぱりと新陳代謝をして疲れを取ることができる。近い将来、ウエルネス施設を拡充し、庭にプールと暗室温浴槽やマッサージ施設を設けることを計画している。

2008年4月から無線インターネット回線が繋がり、宿泊者は自由に利用することができるようになったのも嬉しい。

また、あまり知られていないが、この村には小さなスキー場がある。直ぐ目の前のなだらかな斜面にリフトがあり、スキー用具を借り、コーチの指導を受けることもできるという初心者用のコース。この地域は冬は雪が積もるが、公園の冬の景観を愛でる人が絶えない。
村名ムキニャは、バラ科ウラジロノキ類の低木からとっており、それはこの地方に特有の植物だ。その果実は熊の好物だが、この辺一帯はヨーロッパ大陸の熊の棲息地の西端になっているという。

設備の整ったホテルもよいが、このように質素ながらも人の温もりが伝わってくる民宿での滞在も、異国の旅の貴重な思い出になろう。創業時から備え付けの大きなノートには、世界各国からの宿泊者の感激の言葉で埋まっているが、それはここの雰囲気を静かに物語っているようだ。近くの山裾にある先祖伝来の広大な土地を活用して、観光保養の新たな施設を一家はあれこれ計画しており、夢は尽きない。

( 注: 公園への入場料は、No.2 または No.1 入口で買うことが必要です

2008年4月21日 山本寧雄(ザグレブ)
 

All contents copyright CROATIA BUSINESS CENTRE